小麦アレルギーは、症状が他の消化器疾患や体調不良と似ているため、自覚しにくい場合があります。特に軽度の場合、日常生活の中で「ただの疲れ」「食べ過ぎ」などと見過ごされることも少なくありません。ここでは、自己判断の目安となるサインと、安全に行える自己チェック方法をまとめます。
1. 気づきやすいサイン
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即時型反応(数分〜数時間以内)
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皮膚:じんましん、赤み、かゆみ、腫れ
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呼吸器:咳、喘鳴(ゼーゼー音)、息苦しさ
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消化器:腹痛、下痢、吐き気
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※ 重度の場合、アナフィラキシーショックの危険あり
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遅延型反応(翌日以降)
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慢性的な腹部膨満感
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便秘または下痢の繰り返し
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慢性疲労や集中力低下
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頭痛や関節痛
2. 自己チェックの方法
食事日記をつける
食べた食品、摂取量、時間を記録
症状の有無、発生時間、持続時間も書く
運動・睡眠・ストレスなど生活の状況も併せて記録
除去食法(エリミネーションダイエット)
除去期間(2〜4週間):パン、麺類、焼き菓子、揚げ物の衣など小麦を完全に避ける
再摂取テスト:除去後に少量摂取し、24〜48時間の変化を観察
評価:症状が再発すれば関連性が高い
※ 重度アレルギー経験者は必ず医師の監督下で行う
食品ラベルの確認
小麦粉、薄力粉、中力粉、強力粉
小麦たんぱく、グルテン
パン粉、麩(ふ) などを含む食品に注意
3. 注意と安心ポイント
大部分の小麦アレルギー症状は軽度で、気づきにくいこともあります。しかし、過度に心配しすぎる必要はありません。自己チェックはあくまで参考であり、最終的な判断は必ず医療機関の診断を受けることが大切です。専門医による検査とアドバイスが、正しい対策の第一歩となります。
次の章では、実際に医療機関で行われる検査方法と、その結果をどう活かすかについて詳しく解説します。
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